ー突然の同居人?!ー

「歌音っち、超ラッキーよ」
「はに?」
ほふく前進気味に教室に入ってきた、歌音を見つけた瑞穂が声をかけた。
「今日は一時間目、自習なんだって〜なんでも転校生が来るとか〜」
いつもどおりのスローなしゃべり方のぽっちゃり少女、瑞穂が言うと、
すっくとたち上がり何事もなかったように席につく歌音、何かえらそうである。
「で、?転校生って?」
と、言いながらも歌音は確信に近い感じで、あそこにいた異国の少女がそれであると
思っていたのだが。
「う〜ん、そこまでは・・でももうすぐわかるよ。」
「転校生・・・どこの国の人かしら・・」
口の中でぶつぶつ言っていると、ガラリと戸をあけて担任の赤神冴子教師が入ってきた

「あー、みんな静かに・・ちょっと転校生が遅れてきてね・・まぁいい入ってきなさい」
といって入ってきた転校生は果たして、やはり例の少女だった。
ざわついていた、教室は一瞬時間が止まったように静まり返った

それは彼女の髪が流れるような銀色だったから
それは彼女のひとみがすんだ海のようなブルーだったから
それは彼女が美しい褐色の肌だったから

とにかく彼女には何か人をひきつけるオーラが出ているかのようにみんなの目をひきつけた。

「ケイ・ローラ如月です・・・。」
紹介されるでもなく、いきなりしゃべったその言葉は、流れるような日本語で
なにか吹き替えでもしているような錯覚さえクラス全員に与えた。

「・・・あーまぁ見てのとおり海外からの留学生だ、ちょっと事情があって国の名前は言えないが
ちゃんと日本語も話せるから問題ないだろう?仲良くしてやってくれ・・・えっと席は・・。」

と、言い終わらないうちに”ケイ”はスタスタと歌音の横の空いている席まで来てしまった。
だが向いているのは席ではなく歌音の方である。
そして、その青いひとみでじっと歌音を見つめた。

「あなた・・・見えていたわね・・・」
「はに?」
いきなり話しかけられた歌音はなにを言っているのか一瞬理解できなかった、だがしばらくして
先ほどの乱闘の事を言っているのだと気づいて

「あ、あれは・・・」
「ベアルド・・」  
と、それだけいうとすっと振り返って席に座ってしまった、まるで心を読んで話しているようにも
歌音は感じたが、すぐに赤神冴子女史がホームルームをはじめたので気にするでもなく
終わってしまった。

はたして放課になるとケイの周りは人だかりになっていた。

「すまない、国の事は事情があってどうしても教えられないの」
「国の家庭教師が日本人で日本語も習慣もほとんどその人に教えてもらったの」
「スポーツはほとんど好き、あとカラオケなんかも大好き」

などの会話は隣の歌音には聞くともなしに聞こえてくる、ケイは思った以上に気さくで
不思議と誰にでも安心感を与えた、歌音はそう思いながらもすこしかまえて捉えていた。

その後は一言も会話せず歌音は瑞穂と帰宅の途についた

「ケイさんってキレイで明るくていいわよねぇ、歌音あんまり話してなかったけどどうしたの?らしくないなぁ」

「ん・・・なんでかな?自分でもよくわかんない・・・ま、ぼちぼちかなぁ」

話ながらも途中で二人はわかれて歌音は家に着いていた
「ただいまぁ」
「お帰りなさいませ」  とメイドロボ・メルザが出迎える。
「さ、おふろおふろ〜」歌音はそのまま服を脱ぎながら風呂へと向かう、帰ってすぐに入浴するのは
彼女の日課である。
「あっ、いけませんお嬢様!」
メルザの声も聞こえないでそのまま浴室に入ってしまう、ココ早御坂家の浴室はとても広く
さながら銭湯か温泉のようで歌音のお気に入りでもある。

浴室につくとさいごの下着を脱いでそのまま湯気のたちこめる中に入っていく・・
手馴れた手つきで体を流すとすぐに湯船につかる・・・ここちよい暖かさが歌音を包む

ふと・・・目の前に気配が・・
「!」
さぁ・・・っと湯気がひくとそこには褐色の肌の女性が立っていた、まったくの予想外のできごとに
歌音は言葉も行動も封じられた。

「また逢えたね」
にやりとケイは笑って歌音を見ていた、そして歌音の目の前に飛び込んできたそれは!
うつくしい、ボデイラインからは信じられないモノ・・・それは自分と同じモノ・・・・
ケイの湯露にぬれた下半身にはまぎれもないペニスが見て取れた。

「うふふ、あなたも同じでしょ?すぐわかったわ・・・楽しくなりそうね」

「な、」 「な?」

「なんなのよ〜〜」

歌音の叫びが浴室に響き渡った・・・浴室の前ではメルザが<しまった>というリアクションを
とっていた・・・・。

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